鉱物博覧会2017年08月11日 09時25分47秒

今年も、“鉱石(イシ)を見ながら酒をのむ”、あの「鉱物Bar」の季節がやってきました。DMを拝見し、今回は記念すべき第10回であることに、少なからず感慨を覚えます。


■鉱物Bar vol.10 「 鉱物博覧会 」
 “鉱物好きに贈る、鉱物のための祭典” (イベント紹介ページより)

○会期 2017年8月11日(金)~8月20日(日) <会期中は月・火休>
      15:00~21:00(8月19、20日は20:00閉廊)
○会場 GALLERY みずのそら
      東京都杉並区西荻北5-25-2(最寄り駅 JR西荻窪)
      MAP  http://www.mizunosora.com/map.html
○参加メンバー (敬称略)
      鉱物アソビ(鉱物標本)、COVIN(Antique Box)、
      ROUSSEAU(Mineralium)、涙ガラス制作所(結晶accessory)、
      coeur ya.(同)、なの(鉱石菓子)、彗星菓子手製所(同)、青洋(同)
○WEB (GALLERY みずのそらさんのイベント紹介ページ)

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鉱物Barは、永続性のある鉱物と、それを愛でる短夜の夢のような催しとの対比に、個人的な妙味を感じていましたが、その催しが10年に及ぶと伺えば、もはや短夜の夢は夢たることを超え、確かな実体を獲得したように感じます。

何しろ10年といえば、ある種の鉱物がきらきらした結晶として析出するのに、十分な時間なのですから。

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そんな個人的な思いとは別に、今回のテーマである「鉱物博覧会」には、主催者のフジイキョウコさんにとって、一種原点回帰的な意味合いも込められているのかな…と想像します。

というのも、これまでの鉱物Barのテーマは、「玻璃」にしても、「結晶実験室」にしても、また「天体嗜好症」にしても、鉱物を何かと対比することで、その美に迫っていましたが、今回は鉱物を、まさに鉱物それ自体として愛でることを宣言――あるいは再宣言――しているように感じられるからです。

色、形、硬さ、質感、光沢、透明度…
美しく、多様で、にぎやかなミネラル・キングダムの住人たち。

この10年間、鉱物趣味にもいろいろな波があったでしょうが、このあたりで一度心を白紙にして、鉱石(イシ)とゆっくり酌み交わすのも又愉しからずや。

それによって、相手の新たな魅力、新たな謎、新たな驚異に気が付いて、大きく目を開かれるのは、相手が人間だろうと、鉱物だろうと同じでしょう。(…と、何だか偉そうに書いてますが、実際そういうことってあるよと、10年の年輪を重ねた私は思うのです。)