愚者、述懐す。2013年01月12日 20時08分17秒

遠い国に注文した品が、やっと届いたときの喜び!

しかし、いざ箱を開けてみて、大切な品物が無残に壊れているのを知ったときの気持ちは、ちょっと言葉にしにくいものがあります。届く前から、いろいろと想像をふくらませて、ひとり心をワクワクさせていたのに、それが叶わなかった悲しさ。そこには、モノと同時に、本来あったはずの輝かしい未来も同時に奪い去られたような、深い喪失感があります。

しかし、ゆっくり悲しんでいる暇はありません。
家人の罵声にじっと耐えながら、悲惨な証拠写真を撮ったり、売り手にメールしたり、最善の方法をいろいろ忙しく計算したりして、手と頭をフルに動かさねばなりません。

以前、天球儀がバラバラになって届いたときも、悲しみに暮れました。
あのときは、価格が普段の買い物より一ケタ多かったので、ほとんど半狂乱になって、でも全額補償をかけておいたから大丈夫、大丈夫…と自分に言い聞かせて、何日も何日も、海の向うの売り手と、ときには疑心暗鬼になりながら交渉を続けたのでした。

今回は金額的にはまだマシでしたが、それだけに「補償金が下りるまで、また長い日々を鬱々と過さねばならんのか…」という思いが、暗く心にのしかかりました。
日本時間ではすでに日付も変わった頃合い、地球の裏側の売り手に向けてカチャカチャと孤独にメールを打ちながら、出るのはため息ばかりです。

しかし、鬱々としたくないという思いは、売り手も同じだったのでしょう。
今回は、配送業者への事故報告をすっとばして、直ちに部分返金しようという申し出が売り手からありました。そのオファーに乗るか、乗らぬか。

― 結果的に乗りました。
補償金請求の手続きが面倒くさいというのもありましたが、じっと破損箇所を凝視して、これはひょっとして、意外に簡単に直せるのではないかと思ったのも大きな理由です。もちろんリペアすれば、商品としての価値は下がります。その辺の算定をどうするか、都合メールを4往復して、夜明け前に無事円満解決。

今日は一日その修理をしていました。一見したのでは、どこが壊れたのか分からないぐらいにまでなりましたし(そこまで言うと言い過ぎかも。でも私は不器用なくせに、ときとして異常な頑張りを見せるのです)、理科教具本来の機能も損なわれていないので、まずはめでたし、めでたし。(←まことにお目出度い奴。やっぱり愚かなのでしょう。。。)

コメント

_ S.U ― 2013年01月13日 09時09分04秒

とにかく、大きな損害が出なくてまだよかったですね...

この破損というのは、航空小包(?)に特有的に起こりやすい問題なのでしょうか?

_ 玉青 ― 2013年01月13日 11時40分56秒

ええ、ありがとうございます。

これは航空小包に限らず、FEDEXのような国際配送業者にしろ、外箱にいくらFRAGILE!、ワレモノ注意!とベタベタ貼り紙しても、放り投げる人は放り投げるので、もうそれを想定して厳重に梱包してもらうしかないですね。(注意書きは、それによって扱いが丁寧になるというよりは、こちらからクレームを付けるときの補強材料ぐらいにしかならないんじゃないでしょうか。)

今回の品は、売り手も海外発送に慣れているようでしたし、元々それほど壊れやすいものでもなかったので安心していたのですが、鋳鉄製の重みのあるモノと、やわなベークライト素材のモノを同梱するという、組み合わせのマズさが災いしました。

_ S.U ― 2013年01月14日 09時18分55秒

>FRAGILE!、ワレモノ注意!~こちらからクレームを付けるときの補強材料ぐらい

 うーん。注意喚起の張り紙も、結局、破損した場合を想定したものということですか。ちょっと悲しいことですねぇ。

_ 玉青 ― 2013年01月14日 13時35分46秒

毀たれし荷を手に寒雨降りやまず   玉青

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