フラスコについてのメモ2013年05月10日 06時04分09秒

フラスコは、本来何語か?

ウィキペディアには、「フラスコ (葡: Frasco、英: Flask)」とあって、ポルトガル語とも英語とも、どっちつかずの書き方がしてあります。しかし、林田明氏の「南蛮語拾遺―南蛮渡来の外来語―」(↓)には、明快にポルトガル語由来だと書かれていました(オランダ語に由来する用法も、江戸時代の途中からはあった由)。

 http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/nichibun/Gobun_08_hayashida.pdf 

 フラスコ(Frasco) (ポ) <水注子・水差・水指>
 ギヤマン(diamant)ガラス(glas)コップ(Kop)などはオランダ語であるが、これはポルトガル語である。主としてガラス製の水差瓶を呼んだ。オランダ語のフラスコ(Flask)は徳川時代に入り輸入された首の長いガラス瓶で今も化学実験等に用いられるが、フラスコの名称は南蛮語が紅毛語より先であった。」
 (上記ページより引用)

…というわけで、下のような嬉しい用例もあるわけです(理科室で先生が一杯やっているわけではありません)。

  フラソコの 酒の淡さよ 夏浅し  小泉迂外

(和の情緒を味わうため、部屋に短冊を掛けてみました。)


コメント

_ S.U ― 2013年05月10日 07時46分16秒

何かの古典か文学作品で、「ふらすこ」を使って「葡萄酒」を飲むような場面があったように思いますが、出典が思い出せません。

 今も発売中です↓
http://www.iichiko.co.jp/comp/products/index.php?action=story&story_id=3

_ 玉青 ― 2013年05月11日 11時33分30秒

いいですね!
フラスコのあのフォルムには霊妙な有機化合物が似合うようで…(笑)

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