時計屋開業2022年05月03日 11時15分36秒

その後、例のハーシェル展の準備は着々と進んでいます。

準備というのは、出展候補のリストアップ作業で、エクセル表に候補となる品のサイズとか、出典とか、簡単な説明を記載して、そこに画像も添えるという、何となく辛気臭い作業です。品物の数が少なければまだしもですが、数が多くなると、それもなかなか大変です。でも、その作業も終わりが見えてきました。

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ときに、それとは全然関係ない話ですが、急に部屋の整理をする必要に迫られて、まあメインは本の整理ですが、それ以外のモノについても1点だけ処分を考えています。そして、こんなことはブログ開設以来初めてですが、もし興味のある方がいらっしゃればお譲りしたく、ここに広告を打ちます。

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それは以前紹介したアメリカ製の「お手軽な天文時計」です。


去年記事にする際に箱から出して、その後も箱にしまいっぱなしだったのですが、結構箱自体がかさばって、部屋を圧迫していました。

私が2017年に購入したときの画像が以下です(当時はPDFではなく、XPSでページを保存していたので、再加工が難しく、画像として切り出しました)。


当時は円が強くて、1ドル108円ぐらいでした。画像では「Sold for $159.99」となっていますが、実際には120ドルのオファーで合意しているので、結局品代は13,000円ぐらいです。それを7500円の送料を払って送ってもらいました。

参考までに、売り手の商品説明は以下のとおりです。


「動作確認済み」となっていますが、私の手元で動作確認をしたことはありません。
上の元記事のコメント欄で、常連のS.Uさんとやりとりをしていますが、この時計はシンクロナスモーターで動いている可能性があって、その場合、動作は交流電源の周波数に依存します。アメリカと同じ60Hz地域(西日本)は大丈夫そうですが、50Hz地域だと周波数変換器をかまさないと、正確に動作しないかもしれません(すべて想像なので、違っていたらごめんなさい)。

そんなわけで、動くかどうかは不確実、動いても正確に動くかはこれまた不確実なので、お代は不要です。送料のみ着払いでご負担ください(送料はクロネコヤマト120サイズで、大体1600~2000円ぐらいです)。

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引き取ってもいいよというご奇特な方がいらっしゃれば、コメントの「メールアドレス」欄(管理人以外には非公開です)にアドレスを記載の上、コメント欄でその旨お知らせください。どうぞよろしくお願いいたします。

【5月6日記】
上記時計の引き取り手が無事見つかりました。関心をお寄せいただいた方に感謝申しあげます。

キーウだより(3)2022年05月09日 05時51分58秒

しばらく連絡の途絶えていたブセボロードさんから、久しぶりにメッセージが届きました。しかも嬉しいことに新作アストロラーベの写真を添えてです。そこには、「この新たなプロジェクトをどうしても自慢したかったものですから…」と書かれていました。

ブセボロードさんの無事を祝うとともに、こんなときに何ですが、このアストロラーベは入手可能なのか、つい聞いてしまいました。ブセボロードさんもそれを望んでいるように思えたからです。それに対する返信があったので、キーウの日常とともに、ここにご紹介しておきます。

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玉青さん、お気遣いありがとう。

最近のキーウは、ほとんど変化がありません。我々も今やインターネット・ニュースから情報を得ており、3月頃のように榴弾砲のうなりから学んでいるわけではありません。多くの避難民が町に戻り、車を駐める場所を見つけるのが再び難しくなっています。

最近の主な問題は、燃料の不足です。我が国の石油処理プラントは、開戦前にロシアの投資家が買収して結果的に操業停止に追い込まれて放棄されたか、開戦後にミサイルで爆撃されたかのどちらかで、しかもロシアの石油を処理していたベラルーシからの輸入もストップしたため、タンクを満たすのがだんだん難しくなっています。ガソリンを販売している店は、車が行列しているのですぐに分かります。今では電気自動車を持っていることが、大きなアドバンテージです。

私は市の郊外に当たる、ゴストメルとイルピンに数回出かけ、戦闘後の残骸処理の手伝いをしました。通りはガラス片、断熱材、壊れたタイル、電線、材木でいっぱいです。しかし今では旅行先も必要最低限のものに制限しなければなりません。

Vitaly〔アストロラーベの金属加工を担当していた職人さん〕もキーウに戻り、仕事に復帰しました。でも、まだ徴兵事務所でいくつか公的な手続きが残っています。

ご覧になったアストロラーベは、1月時点でエッチング済みの部品を使って組み立てたものです。もちろんお買い上げいただけます。その場合、早めにお届けする方が、後からそうするよりもずっと簡単です。

というのも、私は現在、一連の製造工程を復活させるために努力しており、今週中にも例のアストロラーベ用のものも含め、金属板のエッチングを発注する予定だからです。したがって全てがうまくいけば、そして途中で工房が爆撃されなければ、数週間以内にご用意できると思います。

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とりあえずホッとしました。
ブセボロードさんとそのお仲間が、再びアストロラーベ作りに取り組めるだけの日常がキーウには戻ってきたのかな…と思います。しかし戦況は依然不透明であり、この日常がいつまで続くか、予断を許しません。特に今日、5月9日はロシア側に何か新しい動きがあるのでは…と言われているので、何となく落ち着きません。