『星の国のアニー』…ふらんす星乙女 ― 2009年03月15日 18時40分01秒
フランス語が読めるといいなあ…と思います。
もちろん思っているだけで、読めるようになるわけはないので、どこかで時間をひねり出さないとダメなんですが。
さて、例によって読めないのに紹介するシリーズです。
今日の本は、1940年代のフランスの児童書。表紙絵が何とも愛らしいですね。
■Elise Volléne(著)、Marcel Hemjic(画)
Annie au Pays des Étoiles
私家版(?), 1941, 75p.
作者のヴォレーヌは詩人、劇作家、児童文学者。挿絵を描いたヘムジックは、1940年代に洒落たファッション画等を手がけたイラストレーター(いずれも今ネットで見たにわか情報)。
この本は、題名からして「不思議の国のアリス」(仏題 Alice au pay des merveille)のもじりらしいのですが、いつも窓から星を見上げている、夢見がちの少女アニーが、星の国に行っていろいろな経験をする(←大雑把!)という話…ではないかと思うんですが、上に書いたようなわけで、詳細はよく分かりません。物語には、彗星の女王や、マドモアゼル・ヴェガ、その他いろいろ星に関係した人物が出てきます。
「星の児童文学史」というのは、調べるといろいろ楽しいと思うのですが、こういうテーマは天文学や天文学史の本流とはほとんど関係ないので、天文プロパーな人がアプローチすることはなさそうですね。たぶん、野尻抱影翁言うところの「天文学(てんぶんがく)」の領域なんだと思いますが、天文趣味史を綴る際にも、ぜひ1章設けたいところ。
★
ところでこの物語、エピローグが衝撃的というか、ストーリーが分からないのに衝撃を受けるのも変ですが、そこには「昔ひとりの少女がいました。その女の子は…」と孫に語っているアニーおばあちゃんの姿が。ああ、花の色は……
【付記】
1941年のフランスというと、ナチスドイツの占領下にあって、非常に暗い時代だったと思いますが、この本はそうした時代に抗する意味合いもあったんでしょうか。発売元がパリの著者宅になっているところに、何かモヤモヤっとしたものを感じます。
コメント
_ SBOD ― 2009年04月13日 13時48分46秒
_ 玉青 ― 2009年04月13日 19時34分57秒
SBODさま、ありがとうございます。
コメントに触発されて、記事を1本書きました。また事後で恐縮ですが、画像を1枚お借りしました。もし不都合がありましたらご連絡下さい。
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