天からの手紙に貼る切手2017年01月07日 13時36分57秒



雪と雲の切手。
以前に登場したものもありますが、最近はこうやって律儀にストックブックに入れてあるので、「一望する」喜びが増しました。


「雪は天からの手紙である」と言いますが、その手紙には、ぜひこういう切手が貼ってあってほしいものです。


今から10年前の2007年(~2008年)は、国際極年(International Polar Year)に当り、各国が共同して、極地観測プログラムに取り組みました。
上のスキッと澄んだ切手は、それを紀念してフィンランドで発行されたものです。

切手の右下にある地図で、北緯65度と70度の間に引かれた点線は、北緯66度33分の北極線。この線より北が北極圏になり、夏は白夜、冬には極夜が生じます。フィンランドは、その北部がすっぽり北極圏に入っていますが、この極北の地にも村があり、町があり、人が住んでいる…というのは、「今年は雪が遅いね」とか言っている暖国の人間には、ちょっと現実離れして感じられます。でも、現実に人は住んでいて、トナカイ料理をふるまうレストランがあったりします。

(フィンランドの北の端にある「DEATNU RESTAURANT」。トナカイのソテーは28.6ユーロ也。http://www.holidayvillagevalle.fi/en/restaurant/

それにしても、2007年といえば、ついこのあいだのような気もしますが、もう10年も経ったのですね。まあ2017年だって、もう50分の1が過ぎたのですから、それも仕方のないことでしょう。


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【閑語】(ブログ内ブログ)

これまで通らなかった法案がどんどん通る。
これまで通らなかったのは、それだけの理由があるわけで、その理由自体は昔とまったく変わらないのに、法案だけがどんどん通るというのは、国会が、そして世の中一般が変ってしまったからです。それも確実に悪い方向に。

自分の生まれ育った国が無残に壊れるのを目にするのは、あまり愉快な気分ではありません。「世の中が変質するとは、こういうことか」と、体験的に学べたのは良かったですが、その代償はあまりにも高くつくものでした。

日本の自壊もいよいよ仕上げの段階に入り、「共謀罪」という、これまた歴史的な悪法の成立がもくろまれています。悪用しようと思えば幾らでもできるという意味で、これは無敵の大悪法ですが、それだけに政権は是が非でも成立させたいところでしょう。

   ★

ただ、歴史は常に複線的なので、今後、世の中がいっそう悪く変化するにしても、その変化の過程には、まだまだいろいろあるはずです。この世に生きた証として、それをしっかり目に焼き付けておこうと思います。

安倍という人物の力の源泉が「日本会議」という右派団体であり、その中枢にいるのが、かつての右翼学生あがりの人物たちだ…というのは、今や広く知られる事実でしょう。端的にいって、安倍氏は彼らの傀儡です。安倍氏とアドルフとの大きな違いはそこです。

と同時に、安倍氏は一部財界の傀儡でもあり、何と言ってもアメリカという国家の傀儡でもあります。そして、日本会議と財界とアメリカが、全部同じ方向を向いているはずはないので、どうしてもどこかに軋みが生じます。先に対ロシア問題で迷走したのも、その軋みの現れだと思います。

日本会議中枢の思惑を勝手に忖度すれば、
  「御輿に担ぐには、操りやすい人間の方が良い。
  だが愚か過ぎては、担ぎ甲斐がない。
  さらに自分が御輿であることを忘れて、勝手なことを始めるのは何より良くない。」

というところかと思います(単なる想像です)。

日本会議が次の御輿探しを始める頃、水面下で暗闘が始まり、第2の政変が起こる…という勝手予想をしているのですが、これは全然外れるかもしれません。
いずれにしても、傀儡体制が続く限り、仮に首がすげ替っても、それで事態が収束するわけでないことは、しっかり頭に入れておきたいです。


コメント

_ S.U ― 2017年01月07日 19時13分07秒

今年は、私の住んでいるところを含む関東では、11月に雪が降り(しかも昼間に積雪になるほどの)、その後は今まで雪らしい雪が降らないという妙な年です。ここのところ、寒い日と暖かい日の差が激しく体調を崩しそうな雰囲気です。

 さて、雪の結晶ですが、雪の結晶は乾燥した寒冷地(高原とか)では肉眼で楽に見られるほど大きいのが降ってきますよね。おそらく、古代人も雪の結晶を鑑賞したのではないかと思うのですが、文字を持たない古代人による雪の結晶の絵とか残っていないのでしょうか。

>ブログ内ブログ
 仮に「共謀罪」とか「国家転覆準備罪」などが設置されたら、いの一番に検挙されるのは現政権ではないかと思うのですがね。だって、「和」と合議を尊び、外国の干渉を排除し、富める者は奢らず、貧しき者も誇り高く働くのが、守るべき我が日本の良き伝統であることは、聖徳太子も明治天皇も伝統的右翼の人たちも共産党の議員さんたちも否定されないと思いますが、それをわけのわからない私欲のために根底から覆そうとしているのが現政権ですからね。ホントにどっちがどっちやらわけのわからない世の中になりました。

 「アメリカの傀儡」の件では私はトランプさんに期待しています。果たして、トランプさんの目論見通りに日本の政権は動くのか、動くならばトランプさんのは自国経済保護最優先の地道な商人の政策なのでわかりやすいし、動かないならば対米従属一辺倒が場合によっては崩れるという自由度が生じるので、どちらにしても内幕がわかりやすい方向に見えて来て悪くない話ではないかと思います。トランプさんには、どうか国際ネットワークや秘密結社の影響を排除して正道商人を貫いてほしいと思います。

_ 玉青 ― 2017年01月09日 16時08分32秒

雪の結晶の観察史について、以下のようなページを拝見しました。

■雪の結晶を観察した人たち
http://hoshi-biyori.cocolog-nifty.com/star/2008/02/post_29d6.html

掲載の年表によると、その嚆矢は中国漢代の人が詩に詠みこんだのが初めで、西洋では13世紀まで下る由。また、「絵」として残るのは16世紀の書物が初見だそうで、雪の結晶美は、結構長いこと人々の意識の外にあったようですね。

>いの一番に検挙されるのは現政権

あははははは。いや、全くです。あんなに腹黒い人たちが、いったいどうして日中に大手を振って表を歩けるのか不思議です。厳に取り締まってほしいと思います。

トランプ氏はまさに「劇薬」ですね。彼は神話学でいうところの(そしてユングも好んだ)「トリックスター」そのものに見えます。硬直化した世界に変革をもたらす者として、人々の無意識がああいう人物を欲した…のかもしれません。ただ、昔話のトリックスターは、「めでたしめでたし」で物語を締めくくりますが、現実のそれは必ずしもそうではないので、やっぱり注意は必要だと見ています。(でも、「注意」とか、そういう理性的な行動によって制御できないのがトリックスターの本質なので、どういう帰結になるかは、それこそ神のみぞ知る…ですね。)

_ S.U ― 2017年01月10日 07時28分31秒

>雪の結晶
 お調べありがとうございます。古代、中世の人が肉眼で観察していてくれたことは嬉しいです。さらに、「天の神様からの手紙」というような宗教的な意味を見いだしてくれている例があればなぁと思います。世界の雪国の民俗史というのは、まだそれほど一般には知られていないように思います。

>「トリックスター」
 そういうキャラなのですね。米国がワイルドになってワイルドカード的なものが求められているということでしょうか。
 私は、「神話学」というのはどうも苦手で、本居宣長も平田篤胤もどうもしっくりきません(ちゃんと勉強したことはありませんがユング、フロイトもです。嫌いとかイデオロギーが合わないというのではなく、精神を読む感覚の波長が合いません)。いずれにしても、トランプ政権になると自由度と情報量が増えそうなので、ここは日本国の存立のため、玉青さんには「トリックスター」の神話学的分析を続けて下さることを切にお願いいたします。

 別件ですが、業務連絡のご返事ありがとうございました。2,3日検討させていただきたいと存じますので、しばらくのご猶予をお願いします。

_ 玉青 ― 2017年01月10日 23時08分59秒

いやあ、S.Uさんにも苦手があった…というのは、ずいぶん長いお付き合いですが、何だか新たな発見のような気がします。(^J^)
ともあれ、「そっち方面」は、私が力及ばずながら何とか踏ん張ってみますので、ぼちぼちとお付き合いを願います。
ときに業務連絡の件、かえってご迷惑をおかけしてしまったかもですが、こちらも何分よろしくお願い申し上げます。

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