俗事多事2020年09月01日 20時20分37秒

総裁選 つらぬく棒のごときもの

先日コメント欄で書いた戯言を、こうも早く繰り返すことになろうとは。
やはり、「病気以外で辞めさせることができなかった」というのが、こういうところで早くも効いてくるわけです。

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今日現在、もっぱら聞こえてくるのは菅義偉という名前で、このままいくと無風で菅氏に決まりそうな気配です。菅という人は、代議士秘書からの叩き上げで、政治の裏も表も知り尽くした、まあ権謀術数に長けた人ではあるのでしょう。政権の顔たる官房長官として、メディアへの露出度が高いわりに、氏は多くの人にとって、依然「得体の知れない人」だと思います。

しかし、それ以上に、私には二階という人の腹がよく分からないです。
まあ、私に腹を読まれるようではしょうがないんですが、しかし菅氏を推して、その先、二階氏は何を狙っているのでしょうか? 

菅氏では選挙に勝てないことを見越して、敗戦処理の捨て駒にするつもりなのでしょうか? 今の振る舞いを見ていると、二階氏は党員投票を取りやめて、ことさら世論の反発を強め、菅氏の総裁選出には大義がないことを「演出」しているようにさえ見えます。そして、煽るだけ煽って、その後あっさり石破氏に乗り換えて、選挙で大勝を狙うとか?

仮にそうだとしても、菅氏は菅氏で、そんな相手の手の内は先刻承知で、首相になってしまえば、やりようはいくらでもある…と、腹のうちで権謀術数に余念がないのかもしれません。

ここでも重要なキャスティングボードを握るのは公明党でしょうが(それを過小に見ることは危険です)、表立って報道されることが少ないので、深層では何が起こっているのか、見極めが難しいです。菅氏がどれだけ創価学会との太いパイプを誇ろうが、公明党だって選挙で冷や飯を食うのは嫌でしょうから、この辺もいろいろな思惑が交錯しているはずです。

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…と、こんなふうに、スポーツ番組を見るように政治を眺め、それを囃している自分に気付くと、「お前さんもずいぶん愚物だなあ」と、嫌気がさします。もうそれを楽しむ余裕は、自分にも、世間にもないはずで、ここは本当にまじめにやらないとダメです。

そして、「猿山のパワーゲームは楽しいかもしれんが、もう遊びの時間は終わりだ。何でもいいから、とにかくまじめにやれ」と、あのしかつめらしい顔をした二階氏や、菅氏や、もろもろの密室政治家たちを叱りつけないといけない…と、強く思います。