足穂氏、銅の甲冑を身にまとう…『機械学宣言』 ― 2011年07月30日 19時49分04秒
新潟・福島では猛烈な豪雨。
当地でも宵から俄かに雨脚が強くなってきました。不安な夜です。
当地でも宵から俄かに雨脚が強くなってきました。不安な夜です。
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さて、有言実行を口にし、また足穂氏の名前を出したので、安易な連想遊戯で話を進めます。
もう4年近く前になりますが、彼の『一千一秒物語』を話題にしたとき(http://mononoke.asablo.jp/blog/2007/12/09/2495793)、この本についてコメント欄で教えていただき、それ以来ずっと気になっていました。
やっと金の工面が付いたのが、それから2年後。(昨日の卵もそうでしたが、どうも私の場合、2年ぐらいジタバタするパターンが多いようです。)
「地を匍う飛行機と飛行する蒸気機関車」 の副題を持つこの本、画家である中村宏氏と、足穂氏、それに“行司役”の松岡正剛氏による鼎談を中心に、著者二人の特論と、さらに中村氏の作品図版が付属するという体裁のものですが、特装版の特装版たるゆえんは、中村氏自身が手がけた「銅板製本」という奇怪な造本にあります。
三方赤染めの本文をガッシリ覆う銅板、リベット、銀メッキを施した蝶つがい。
うーむ、すごい本です。銅の表面に生じた酸化被膜が妖しさを一層高めている感じです。
コントラストを上げると、まさに虹のような輝き。こうなると、もはや本であって本でないですね。
(この項つづく)
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