アンチモニーの雪2013年11月28日 21時17分32秒

今日は震え上がるほど寒く、ひょっとして白いものが舞うかと思いました。
実際各地で初雪が降ったようです。
師走も目前。思わずため息が出ます。

   ★

雪といえば、今年の6月に「土星堂」という小さな活版所の立ち上げをアナウンスしたころ(http://mononoke.asablo.jp/blog/2013/06/15/6866475)、cafeSAYAさんを通じて雪華模様の活字を購入しました。


何の物音もしない夜。
雲母刷り風の紙に、藍のインクを使って、ひたすら雪を捺してみます。


しんしんと降る雪。


ひょっとしたら、これは土星堂活版舎の初仕事かも。

コメント

_ S.U ― 2013年11月30日 16時57分55秒

「太郎を眠らせ...」 昔から疑問なのですが、太郎と次郎は別棟で寝ているのでしょうか。

 そんなことはどうでもよいとして、土星堂活版舎さんの初仕事はいい味が出ていると思います。

_ 玉青 ― 2013年12月01日 16時15分58秒

>いい味

お褒めにあずかり恐縮です。活版所の親方として、大いに面目をほどこしました。
とはいえ、アンチモンは毒性があるので、あまり口にするのはよろしくないようです。(^J^)

ときに太郎問題。個人的には、町じゅうの子供を「太郎」と「次郎」という名前で代表させた― つまりこの「太郎」と「次郎」は固有名詞ではなく、「あの子」と「この子」とほぼ同義 ―という風に昔から感じています(そういう解釈をとると、二人は兄弟ではなく、別の家の子という設定になりますね)。
ただ、そうであれば、なぜ男の子ばかりで女の子がいないのか?という疑問が残りますが、女の子は夜なべしてお手伝いしたり、真面目に勉強したりで忙しく、宵の内からグーグー寝てるのは男の子ばかりという町なのかもしれません。

_ S.U ― 2013年12月01日 21時58分24秒

ご高説をたまわりありがとうございます。やはり太郎と次郎は別の家の子ですか。
 雪は町じゅうに降っているだろうから当然あり得る解釈だと思います。
でも、それならなぜ、わざわざ兄弟みたいな名前にしたのか不思議でした。

 一目で別の家の子とわかる名前にしたらはっきりして良かったのに、たとえば、
「頼朝を眠らせ頼朝の屋根に雪降り積む 清盛を眠らせ清盛の屋根に雪降り積む」とか

 でも、太郎、次郎は固有名詞ではなく、町じゅうの子どもを代表した名前だったのですね。頼朝や清盛には無理な仕事でした。よくわかりました。

_ 玉青 ― 2013年12月02日 22時25分42秒

あはは。いっそ道長やら、尊氏やら、秀吉やら、家康やら、総出演してもらうと、壮大なイメージが喚起されて良いかもしれませんね。彼らが雪をバックに、ジッと瞑目して居並ぶさまは、権力の空しさや、人の世の無常も物語るようです。

_ S.U ― 2013年12月03日 19時34分38秒

>道長やら、尊氏やら、秀吉やら、家康やら、総出演
(笑)あぁほんとに、この詩は名前の差し替えや状況の設定の変化で、可愛らしい光景にもなれば、壮絶な光景にもなりますね。
 名作たる所以でしょうか。それとも降る雪の力でしょうかね。

_ 玉青 ― 2013年12月03日 22時02分21秒

詩の力、雪の力、おそらくその双方なのでしょう。

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