回転式星座指導盤2020年06月01日 05時39分52秒

このブログは、ブラブラ歩きの散歩のようなものです。
散歩なればこそ、途中でふとした発見があるのです。

   ★

2年前に「世界最大の星座早見盤」という記事を書きました。
そのとき日本の巨大星座早見の例として挙げたのが、京都のゲストハウスに飾られていた逸品です。そのゲストハウスは、あの異色の古道具カフェ、ラガード研究所の淡嶋さんが経営されている不思議な宿で、そこに泊めていただいたのは、さらにその2年前、2016年のことでした。

(画像再々掲)

その巨大早見の正体がふと知れました。
このところ星座早見盤のことを調べていて、一昨日の記事で引用した理科教材カタログ(1955年)の中に、偶然それを見つけたのです。


「回転式星座指導盤」というのが、その正式名称。
以前の記事では7~80cm四方と見込みましたが、実際には3尺すなわち90cm四方と、一層大きなものでした。時代は昭和30年代でほぼ間違いなく、ただ1955年(昭和30年)の出版物に載っているということは、売り出されたのは昭和20年代に遡るかもしれません。

写真で読み取りがたかった文字も、そうと分かれば「星座指導盤」とはっきり読めるし、その上の文字は「中村式」で、当時の中村理科工業(現・ナリカ)製と見当が付きます。

   ★

散歩は小さな旅であり、旅は大きな散歩―。
こうした小さな出会いの妙に人生を重ねて、いろいろ思うことが多いです。
世の中に落ち着きが戻ったら、懐かしい出会いと新たな発見を求めて、また京都に行きたいなあ…と、そんなことも思いました。