驚異の名月(下)2008年09月14日 18時30分01秒

プレパラートの中央に、ポチッとしたものが見えますか?
大きさはほぼ1ミリ角。
昨日の写真は、このマイクロフォトグラフ、つまり極小の写真をプレパラートに封入したものを顕微鏡で見た映像なのでした。

マイクロフォトグラフというのは、19世紀半ばに発明されて以来、一時はかなりの人気を博したもののようです。ステレオ写真同様、一種の視覚玩具というか、ピープショウ的な興味を掻き立てたのでしょう。

メーカーとして最も有名なのは、創始者のJohn B. Dancer(1812-1887)という人で、彼とマイクロフォトグラフの背後には、いろいろ人間臭いドラマがあったらしいのですが、その辺を書くと長くなりそうなので、稿を改めます。

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さて十五夜。当地は雲で月は拝めそうにありません。でも、虫は盛んにいい声で鳴いています。薄も切ってきたし、お団子もそなえました。皆さんのところはいかがですか?

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ちなみに写真の背景は、アポロが撮影した月の写真集『フルムーン』(新潮社刊)。