人体模型の面相学(4)2011年08月23日 19時17分31秒

昨日の「変な人体模型」にも、ちゃんと下のような類例があります。
やっぱり変で、下手だなあ…と思いますが、こういう「ゲテ」な作品が、当時(下の模型には昭和23年の備品票が貼られています)、ある程度の数量作られたことが伺えます。(ひょっとしたら、作り手は同じかもしれません。)
 

人体模型は、たしかに一時期、明瞭な日本的展開を見せており、下の少年なども同時期のものと思いますが、純朴さをたたえた典型的な「昭和日本少年」の風貌をしています。ふっくらとした頬が郷愁を誘います。
 

さらに戦前にさかのぼると、「少年」ですらない、奇怪な人体模型も作られました。
 

なんと、お爺さんの人体模型です。肉付きといい、ポーズといい、誰か生身のモデルがあったとしか思えない、生き生きとした作品です。これこそ、現代の無個性な人体模型の対極に位置するものです。

(この項つづく)