世界の奥行2017年12月05日 21時54分02秒

歳を取ると、いろいろなことを知ります。
自身の能力の衰えはもちろんですが、他の人の能力の衰えを目にすることも、その一つです。身近なところでは親たちの衰え。このことは、多くの人が慨嘆しているので、私も知識としては知っていましたが、実際目にするとやっぱり寂しいものです。

そして、それ以外の先輩世代の衰えも――。
あの恐るべき知力の持ち主が、あるいは切れ味の鋭い文章を倦まず書き続けてこられたあの方が、いつの間にか衰えていたなんて、にわかには信じがたいことですが、それはやっぱり本当のことで、ご本人もしきりにそれをこぼされている…そんな経験をすることも、一度や二度ではありません。

人間はみな衰えるものです。肉体も、精神も。

私も、この「天文古玩」で、いつか書こうと思って寝かせているテーマがいくつかあります。でも、そんなことを言っていると、じきに書く力が失われてしまうんじゃないかと、最近ふと恐怖を感じることがあります。現に、いざ書こうと思っても、そのための下調べが億劫に思えるのは、すでに衰えの始まりかもしれません。

遅かれ早かれ、書けなくなるときは確実に来るわけですから、これはもう書けるうちにどんどん書いた方がいいね…と、自分でも思います。

   ★

そんなことを思ったのは、以前ステレオカメラを購入した業者から、「新しい出物があるけど、eBayに出品する前に、関心があれば優先的に譲るよ」というメールを、一昨日受け取ったからでした。

なぜそのときステレオカメラを買ったのか?
ひょっとしたら、以前も書いたかもしれませんが、私は天体や宇宙をテーマにしたステレオ画像(ステレオ写真に限らず、立体星図なども含めて)の歴史に興味があって、いつかまとめて記事にしたいという思いがずっとありました。で、「それならステレオカメラの1台ぐらい、手元にあっても罰は当たらんだろう」と思ったのです。

そんなわけで、この話題、ぽつぽつ書き継いでいきます。
何をどう書くかは決めてないので、思いついたことを順不同で書いていきます。


(この話題、間欠的に続く)

コメント

_ S.U ― 2017年12月06日 07時37分23秒

>これはもう書けるうちにどんどん書いた方がいいね…

 確かにおっしゃる通りです。確かにそうです。でも、最近、必ずしもそうでもないか、というようなことも見聞するようになりました。それは、人間の寿命が伸びて、やりたいことをやり尽くしてしまい、老境になってやることがなくなってしまった結果、頭が衰えるというパターンです。これだと、やることを少しは残して置いておいたほうがよいことになります。

 どうしたものか、リスクマネジメントめいた話になってしまいますが、いずれにしても、長生きしてやりたいことを全部やってから頭が衰えるのは本望でしょうから、先にやっておくのに越したことはないとも思いますが、それでも老齢になって楽しみがなく無為に衰えていくのも辛かろうとか、まあいろいろ思います(それほど深刻に考えてはいませんけど)。

_ 近藤則男 ― 2017年12月06日 12時15分07秒

初めてメールさせて頂きます。
コメントではなく申し訳けございませんが、今年1月に時計荘島津さゆり様よりこのサイトのご紹介をいただきました。
当方下記URLに示したブログに記載の通り、古い顕微鏡を保有しております。今年の初め、この顕微鏡の要否を確認したく、時計荘様のサイトが見つかり、メールでお問い合わせの結果、こちらのサイトの管理人様がお詳しいとの事で、時間が経ちましたが、処分をする前に再度確認をと思い書き込みをさせて頂きました。
このまま捨ててしまうのもどうかと思い、残しておく必要があればどこかへ寄贈も考えておりますが如何なものでしょうか。
不躾な突然の問い合わせで申し訳ございませんが、ご知見をいただければ幸甚です。   
<ブログURL> http://blog.goo.ne.jp/kon-cyan/m/201701
大阪府箕面市 近藤則男

_ 玉青 ― 2017年12月07日 22時20分58秒

○S.Uさま

>やることを少しは残しておいたほうが

なるほど、それも一理ありますね。
老いの手慰みを充実させるストラテジーはどうあるべきか?なかなか悩ましいですが、昔から「迷ったら、やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい」という金言もありますから、これはやはり書いた方が有利かなと思います。それに、その時になって自分の思い通りのものを書くだけの力が残っているのであれば、それ以外の興味の対象を見つけて、そちらにシフトする力もきっとあるでしょうから、差し当たり書くネタがなくても困らないんじゃないかという気もしますしね。

○近藤さま

はじめまして。お尋ねいただき、ありがとうございます。
私も顕微鏡の専門家ではないので、正確なことは申し上げられないのですが、ご所蔵の顕微鏡は、おそらく20世紀初頭のポータブル顕微鏡で、学生の実習用として、また当時のナチュラリストの野外観察用として重宝された品かと思います。その用途から、当時、数は作られたでしょうが、ご所蔵の品のように早くから日本に持ち込まれ、日本人の手で大事に使用・保管されてきた点に、この品の意義はあると思います。また、同タイプでイギリス製のものは折々目にしますが、ドイツ製のものは、相対的に少ないような印象を受けます。いずれにしましても、貴重な歴史的顕微鏡を廃棄してしまうことは、いかにも惜しいことですから、ぜひ後世に残る形で、ご寄贈なり、その種のお店で寄託販売されるなりお考えいただければと、私からもお願いしたく思います。

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