たむらしげるさんのこと ― 2022年11月17日 19時21分33秒
前回の記事の末尾で、たむらしげるさんの名前を出しました。
そのたむらさんに関して、今年の6月に『たむらしげる作品集』(玄光社)が出ています。
(厚みはこれぐらい。何綴じというのか、各ページを見開きフルオープンにできる製本形式になっています。)
章立ては「イラストレーション」(挿絵・装画・広告画等、1枚絵として制作された作品)、「絵本」、「オリジナル」(個展用に制作された作品)、「未公開作品」(実現しなかった長編アニメーション作品のイメージ画)、「漫画」の5つのセクションから成ります。制作年代はデビュー翌年の1977年から、最新の2022年にまで及び、収録作品数は全部で234点。
(絵本『AURORA』原画、2005年)
(個展「Micro Monde」出品作品、2013年)
(漫画「海王の星」より、2000年)
★
思えば、私がたむらさんの作品を知ってから、ほぼ40年が経ちます。
ファン歴もずいぶん長くなったので、ここでその40年間を振り返って、何かたむらさんについて語ろうと思ったのですが、たむらさんの創作活動の個人史的背景について、自分が何も知らないことに突如気づいて、愕然としました。
考えてみたら、たむらさんについて、私は単行本の後についてる簡単な著者紹介ぐらいしか知らないのでした。たむらさんは、文章で自分を語ることが非常に少ない人と言っていいんじゃないでしょうか。
でも、下の対談記事を読むと、結構あけっぴろげに語っておられるので、別にそれを秘匿しているわけではなくて、単にそういう機会が与えられず、かつそうする必要性も感じなかった…ということなのでしょう。
■【対談】たむらしげるさん×土井章史さん「絵本の話」
上の対談が大層面白かったので、この対談を含む「たむらしげる特集」の載っている雑誌『イラストレーション』No.220をさっき注文しました。
(2018年発行ですが、まだアマゾンで購入可)
これが届けば、40年にわたる未知の世界の全貌が明らかになる…かもしれません。
ぜひそうなってほしいです。
コメント
_ S.U ― 2022年11月18日 11時15分46秒
これは、せっかくですから、美術館で「たむらひろし40年展」(仮称)をやっていただきたいです。絵本や漫画本をたくさん揃えることは私には難しいので、ぜひ、現代美術として氏のさまざまな作品を眺めてみたいです。
_ S.U ― 2022年11月18日 14時44分31秒
すみません。
たむらひろしさんではなく、たむらしげるさんでしたので、訂正お願いします。
私の頭の中で、ますむらひろしさんとごっちゃになったか。
たむらひろしさんではなく、たむらしげるさんでしたので、訂正お願いします。
私の頭の中で、ますむらひろしさんとごっちゃになったか。
_ 玉青 ― 2022年11月19日 16時21分12秒
あはは、ではここでバランスをとるために「ますむらしげる」さんにも登場してもらいましょう。まあ冗談はともかく、たむらさんにしても、ますむらさんにしても、独自の表現で独自の幻想世界を作り上げた作家として、そして、たむらさんが『一千一秒物語』を絵本化されたのに対し、ますむらさんは『銀河鉄道の夜』の漫画化に取り組まれたということで、このブログには縁浅からぬものを勝手に感じています。(ますむらさんからは、このブログに1回だけお尋ねのコメントをいただきました。)
年齢はたむらさんが3歳年上ですが、作家デビューはますむらさんが3年先輩だそうで、来年がますむらさんの作家生活50周年、そして2026年がたむらさんの50周年というこで、これはきっとどこかで本当に展覧会や、雑誌の特集が組まれると思います。
年齢はたむらさんが3歳年上ですが、作家デビューはますむらさんが3年先輩だそうで、来年がますむらさんの作家生活50周年、そして2026年がたむらさんの50周年というこで、これはきっとどこかで本当に展覧会や、雑誌の特集が組まれると思います。
_ S.U ― 2022年11月21日 07時42分15秒
たむらさんの出版デビューは、1976年頃なのですね。そうすると、それはちょうど、足穂が作家出版生活を閉じようとしていた頃に当たるので、たむらさんは、初期にもどった足穂の後継者と言えるのかもしれません。
たむらさんにしても、ますむらさんにしても、マンガやアニメの現代アートは、歌麿、北斎以来、日本が世界に誇る絵画芸術なので、50周年と言わず、常時開催して、私も観たいですし、世界の人々にも見ていただきたいです。
たむらさんにしても、ますむらさんにしても、マンガやアニメの現代アートは、歌麿、北斎以来、日本が世界に誇る絵画芸術なので、50周年と言わず、常時開催して、私も観たいですし、世界の人々にも見ていただきたいです。
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