馬車とリック天文台2006年12月26日 06時36分21秒


今日もリック天文台の続きです。

1900年代初頭の絵葉書。まだ馬車が山頂への主要なアクセス手段だった頃の姿です。

リック天文台には南北2つの主要ドームがありますが、これは小さいほうの北ドーム。南ドームはこれの3倍の直径ですから、いかに大きいかが分かります。

オリジナルの姿だと、北ドームには口径30センチ屈折、南ドームには口径91センチという、当時世界最大の屈折望遠鏡が鎮座していました。(その姿はこちら http://mononoke.asablo.jp/blog/2006/02/02/236065 )

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ところで、リック天文台は地元の名所として非常にポピュラーな存在だったので、昔から大量の絵葉書が作られてきました。

それらを較べてみると、正面の建物が赤茶色のものと、(昨日の絵葉書のように)白いものがあって、これを私は勝手に「赤リック」「白リック」と呼んでいます。関連資料未見なので詳細不明ですが、eBayに出品されている絵葉書データを見ていると、どうも1905~1910年あたりを境に、白く塗り替えられたようです。

その後、正面の建物に続き、本館とドームも化粧直しをし、現在は下のような姿です。(最初の方に南ドーム、下の方に北ドームの写真が載っています。)

■ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%8F%B0

形は同じでも、レンガ色の建物はいかにも19世紀風の印象を与えます。