月の知恵の輪2018年06月04日 21時19分03秒

「他愛ない」を連呼していますが、今日もまことに他愛ない品。


「La Lanterne dans la Lune (月の中のランタン)」。

箱の蓋には、三日月がランタンを鼻先にぶら下げた、ユーモラスな絵が描かれています。東洋の提灯も、向こうではランタンと呼ぶので、文字通り「鼻提灯」です。


中身はいわゆる「知恵の輪」。


この三日月形の針金細工から、ランタン型の針金細工を外してごらん…という、一種の立体パズルです。

知恵の輪は、最近も一部では愛好されていると思いますが、昔の子供たちにとっては、至極ポピュラーな遊びでした。
こういうのは、なぞなぞみたいなもので、解法を知っていれば一瞬で解けますが、知らないと延々と悩み続けることになります。それでも、いくつか解いているうちに、共通したコツがつかめるもので、私は昔の子どもですから、こんな単純なタイプはもちろんお茶の子さいさいです。

…というのはウソで、やっぱり答を見ました。


三日月の先端を、こうランタンの中心にくぐらせて、ぐいっとひねると…


サクッと外れます。この快感が知恵の輪の醍醐味でしょう。今だと「脱出ゲーム」をクリアしたときの快感に近いかも。

   ★

昨日やおとといの玩具は、曲がりなりにも天文現象にちなんでいましたが、これは天文とは全く関係なくて、天体(月)をデザインに取り入れただけなので、「天文玩具」とも言い難く、せいぜい「星のおもちゃ」と呼ぶのが適当な品。私の収集対象は、最近こういうところにも広がっています。

ちなみに、この品は昨日の記事に出てきた「フランス玩具協会(J.J.F)」製で、全体の雰囲気からすると、1920年代頃のものと思います。

コメント

_ S.U ― 2018年06月05日 06時56分29秒

>いくつか解いているうちに、共通したコツ
 このタイプの知恵の輪には、狭い隙間を見つけてギギギとやるタイプのものと、3つのループの部分の絡みをひょいと変えて抜くものの2種ありますね。これは後者でしょうが、これは抜けてもなぜ抜けたのかよくわからない、という余韻も楽しめます。
 かつて、前者のタイプでゼムクリップ様のものが駄菓子屋などでよく売られていました。多少手先の技術を必要とし、不器用な私としてはあまり好きではありませんでした。

_ 玉青 ― 2018年06月06日 06時12分19秒

>抜けてもなぜ抜けたのかよくわからない

あはは、たしかに。
まあ、そんなんで本当に「知恵」が付くのかどうか疑問なしとしませんが、そこから“世の中や人生も似たようなものさ”と気づくことができれば、これぞ大いなる「知恵」と言っていいかもしれませんね。

_ S.U ― 2018年06月06日 11時22分31秒

>大いなる「知恵」
 本当にそうですね。天地万物のみならず、代数幾何にいたるまで、自然界に教訓にならぬものはありません。

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