ドレイパーもの…夫人の肖像2007年04月22日 15時03分35秒


今回 【ドレイパー関連一括】 として購入した中には、いろいろな物が含まれるのですが、上の写真はドレイパー夫人を描いたリトグラフカード(11 x 16.7 cm)と自署。

サインの方は、手紙の一部を切り取ったとおぼしき小紙片に書かれています。
リトグラフには、“nina jagnani =1893=” という、作者名らしきものが書かれていますが、詳細不明。(なお、モデルはドレイパー夫人で-たぶん-間違いありません。もう一枚の肖像画↓と比べてみて下さい。)

■The Athenaeum  http://www.the-athenaeum.org/art/detail.php?ID=25401

堂々たる、貴婦人然とした女性。ヘンリーの髭に負けず、夫人のレース飾りも凄いですね。実際、彼女はたいそうな富豪の令嬢であり、その相続財産があったからこそ、ドレイパーは天文学の研究に没頭できたと言われています。

そればかりでなく、彼女は有能な共同研究者として夫を支え、夫の死後にはその名誉を讃えるために、学術機関に莫大な寄付を行い、ヘンリー・ドレイパー・メダル(米国科学アカデミー)や、ヘンリー・ドレイパー基金(ハーヴァード)を創設しています。

いわば「一豊の妻」的な理想の女性ですが、こういう女性を妻に迎えて、なおかつ堂々としていられる男性は、意外に少ないかもしれません。その意味で、ヘンリー・ドレイパーはやっぱり傑物であったと思います。