存在する者 ― 2008年08月21日 06時35分07秒
全然天文とは関係ない話ですが、昨日の絵葉書。
スキャンする時によく見たら、「あ、子どもがいる!」と初めて気がついてビックリ。
偶然でしょうか、演出でしょうか。
可愛らしくもあり、ちょっと妙な感じもします。ありうべからざる物があるような。
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ところで、先週、湘南まで観光に出かけたんですが。
鎌倉から江ノ電に乗り、あれはどの辺だったでしょう、長谷を過ぎて、海岸線が近づいて来た頃だと思います。停車場に滑り込む間際、車窓から、白い和服を着た上品な女性がホームに立っているのが見えて、そのゆかしい風情に思わず目を見張ったんですが。一瞬後に電車が停まった時には、そんな人は影も形もなく、ホームには午後の日差しがカンカンと照りつけるばかりでした。
まあ目の迷いには違いないんでしょうが(何せとても暑い日でしたから)、ただ、今にして思えば、その日は丁度8月15日で、そんな掛かり合いもあるのかどうか。一緒にいた家族には黙っていましたが、今もって一寸不思議な気がしています。
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何だか岡本綺堂の下手なパスティーシュみたいですが、この話、特にオチはありません。ある夏の日の小さなエピソード。
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さて、明日は旅の落穂拾いとして、国立科学博物館再訪メモです。
コメント
_ shigeyuki ― 2008年08月21日 22時13分55秒
_ 玉青 ― 2008年08月22日 06時21分05秒
こういうのは、やっぱりシチュエーションが大事で、この話も、江ノ電で白い和服の女性を見たからいいのであって、都電荒川線で黒い甚平の老人を幻視しても、あまり印象には残らないでしょう。(いや、そんなことないか。意外に残るかもしれませんが、かなり異なった印象になることは確かでしょう。)
原節子湘南幻視譚。美しいイメージです。綺堂から今度は鏡花っぽい世界になってきますね。
原節子湘南幻視譚。美しいイメージです。綺堂から今度は鏡花っぽい世界になってきますね。
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江ノ電で和服の女性ですか。
余りにもぴったりとはまりすぎているようですね。
確か、その辺りには女優の原節子さんが住んでいらっしゃるはず。
そう思うと、余計に、遠い時間を超えて現れた夏の日の小さなエピソードのようになるかも。