怪しい店を訪問し、ヴンダーカンマーと理科室の違いを考える2010年11月22日 20時47分53秒

既出の情報ですが、イタリアはトリノにある怪しい店、「ノーチラス」
その動画がYouTubeにアップされていました。



これまたハリポタのダイアゴン横丁に出てきそうな趣。
人魚や人面魚のミイラは、理科室には相応しくありませんが、ヴンダーカンマーにはぜひあってほしいですね。たぶん、この辺の選択が理科室趣味とヴンダーカンマー趣味の分水嶺なのでしょう。

驚異の部屋と、古臭い理科室。両者の違いはまさに紙一重。
その薄皮1枚の違いというのは、例えば標本に貼られたラベルであったり、審美学的配列ではなく分類学的配列の採用であったりで、つまり理科室趣味というのは、混沌ではなく秩序を良しとする態度において、ヴンダーカンマー趣味とは異なるのだと思います。

私はできれば理科室側で踏みとどまりたいですが、身辺はすでに秩序の打ち立てようがないほど乱雑化しています(あえて混沌とは言いますまい)。まあ、これは劣悪な居住環境にも由来するので、国の住宅政策の失敗にも、その責任の一端があります(←嘘)。

コメント

_ S.U ― 2010年11月22日 23時10分49秒

理科室に「人面魚」は似合いませんが、「学校の怪談」理科室編だったらどうでしょうか。まさに紙一重! 玉青さんとこも「怪談味」が出てくるとますます微妙になってくると思いますよ。

_ 玉青 ― 2010年11月23日 21時11分50秒

魚のビン詰め標本がビクビク動いたかと思うと、人面になってニヤリ…
ありそうなシーンですね(笑)。
私は昔から怪談が無性に好きでして、理科室の怪談についても一家言あります(大げさ)。ですから、自室の理想が「‘理科室の怪談’風理科室風書斎」であるのは確かで、もはや薄皮1枚が破れて、ヴンダーカンマーとの融合が始まっていると見た方がいいのかもしれません。(実際、以前から「ひとり驚異の部屋」と、ご大層に触れ回っているわけですから。)

_ S.U ― 2010年11月24日 19時44分33秒

>理科室の怪談についても一家言
私は怪談は苦手ですが、また機会があれば、一家言をお聞かせ下さい。
あるいは、怪談の領域に入ってしまったお部屋の部分をご紹介下さってもよろしいです。

_ 玉青 ― 2010年11月25日 08時14分21秒

理科室の怪談は、いずれぜひ書きたいテーマです。
そのためには、まず理科室の歴史を再整理することと、理科室の怪談を「学校の怪談」や「学校民俗学」といった、より大きなスキームの中に位置づける作業が必要です。
…と考え出すと、これは結構大きなテーマになってきますね。
書くとすれば、時期的にはお盆の頃が良いでしょうか(笑)。

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