爽やかな話2014年05月27日 07時02分51秒

日中は汗ばむほどの陽気になって、夏本番も近づいてきました。
こうなると爽やかさが恋しくなってきます。

私は昔から爽やかなものが好きで、世の中には「仁義礼智信」とか、「真善美」とか、いろいろ良い言葉や概念がありますけれど、私はとりわけ「爽やかさ」に大きな価値を感じています。

ところで、この「さわやか」という言葉は実にいいのですが、「爽」という漢字については、見るたびに妙な感じがしていました。書き順もよく分からないし、「大」を書いてあとはペケが4つか、このペケはいったい何じゃろなあ…と疑問に感じていました。
そこでふと思い立って『角川新字源』を引いたら、こんな説明が。


なるほど、あのペケはひらひらした袂(たもと)ですか。そう言われると、ものすごくリアルな形象ですね。漢字とは面白いものです。

さらに字書を読むと、「爽然」には当然「さわやかなさま」という意味もありますが、同時に「ぼんやりするさま」でもあり、「茫然自失」や「呆然自失」と似た意味の「爽然自失」という熟語もあるそうです。まあ、そういう意味なら私はいつでも「爽然」としているぞ…と思いました。

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さて、どうでもいい前置きが長くなりましたが、天文古玩的に何かこう爽やかなモノはないかなと首をひねっていて、そういえば、以前ものすごく爽やかな印象を受けた天文古書があるのを思い出しました。その本のことを書こうと思います。

(以下つづく)