プラハの天文時計…(2)2015年10月12日 09時15分01秒



プラハ土産の定番だったらしい、メカニカル・ポストカード。
水彩をオフセットで印刷してあります。


右側の黒いダイヤルを回すと、実際の天文時計と同じく、上部の小窓に十二使徒が順に姿を見せる愛らしい品。かなり長期にわたって売られたようですが、手元のものには1934年の消印があります。


この天文時計の要は、何といっても中央のアストロラーベ風表示盤です。

そのグルグル回る文字盤と複数の指針によって、太陽と月の日周運動、両者の天球上での位置、プラハ時間(普通の時刻)と古チェコ時間(日没を基準にした古式時制)の2種類の刻限などが示されるのだそうです。(その美しいカラーリングは、水色が昼間の青空を、オレンジ色が朝暮を、黒が夜空を表わしている…というのは、感覚的にも分かりやすい工夫ですね。)

とはいえ、行きずりの観光客からすれば、そうした「ヤヤコシイ話」は脇に置いて、面白おかしいからくり人形の動きに目が行くのはごく自然で、この絵葉書もそうした嗜好に投じたものでしょう。


この絵葉書は、アメリカ人旅行者が故郷の知人に宛てたもの。
血生臭い戦争が激化するには、まだしばし間がありました。

(この項つづく)

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