エミューの卵 ― 2015年12月03日 06時13分00秒
以前、アメリカのエミュー牧場からエミューの卵を購入しました。
表情のある深い青緑の卵殻は、なかなか美しいものです。
表情のある深い青緑の卵殻は、なかなか美しいものです。
エミューは現生鳥類の中では、ダチョウに次いで大型の鳥。
手元の卵は長径約13cmで、さすがにダチョウの卵(左)よりは小さいですが、手に持つと、殻だけでも「おっ」と思うほど重たいです。
手元の卵は長径約13cmで、さすがにダチョウの卵(左)よりは小さいですが、手に持つと、殻だけでも「おっ」と思うほど重たいです。
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ゆうべ、そのエミュー牧場から「お肌のあらゆるトラブルにエミューオイルを。クリスマスプレゼントにも最適!」みたいな営業メールが届きました。
文字通り膏血(こうけつ)を絞られるエミューも大変だなあ…と同情にたえませんが、我々庶民は、エミューの心配ばかりしているわけにはいきません。
何せ我々もエミューと同じく飛んで逃げることができませんし、さらに悪いことに、エミューのような俊足(この鳥は時速45kmで駆けるそうです)にも恵まれないのですから、いっそう智慧を働かせ、まなこを見開いて、警戒を怠らぬことが肝心です。
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余談ながら、エミューの名は江戸時代の人も知っていて、新井白石は「厄慕(エマウ)」、大槻玄沢は「噎滅烏(エメウ)」と、その著書に記している由。
ただし、当時のエミューは今のエミューではなく、南米に住むレア(これまたダチョウに似た大型鳥類)を指していた…というのは、さっき荒俣宏さんの『世界大博物図鑑』から仕入れたばかりの知識です。
まあエミューにしろ、レアにしろ、17世紀からこっち、世界が急速に狭くなりつつあったことを窺うに足る話だと思います。
コメント
_ S.U ― 2015年12月03日 19時58分47秒
_ わみわみ ― 2015年12月05日 03時42分57秒
青玉さま、初めまして。いつも更新を楽しみにしております。質問してもよろしいでしょうか。卵の中身はどうなっているのですか?腐らないように、外部から加工しているのですか?とっても気になっています。
_ わみわみ ― 2015年12月05日 03時45分30秒
ごめんなさい、先に同じ質問をされている方がいらっしゃいました...。
_ 玉青 ― 2015年12月05日 09時12分49秒
○S.Uさま
エミューは肉も卵も有用な鳥なので、(行ったことはありませんが)きっと観光エミュー牧場では、いろいろなエミュー料理が供されていることでしょう。
ただ、掲載の卵は食品ではなくて、最初から殻だけを飾り物として販売していました。一方の端に小さな穴が開いていて、そこから中身を吸い出したようです。ダチョウの卵は国産でしょうが、やっぱり同じようにして売られていました。
○わみわみさま
はじめまして。いつもありがとうございます。
卵の方は上に書いたような次第で、最初から中身が空っぽの殻だけです。
昔、「玉子で起き上がりこぼしを作ろう」というのが、よく子供向けの本に載っていて、玉子の尖ってない方の端にキリで穴を開け、そこからストローで中身を吸い出すという作業がまずあったのですが、多分あれの大がかりなことをエミューの場合も行っているのでしょう。でも人力では無理っぽいので(途中で気分が悪くなりそうです・笑)、機械を使っているのでしょうね。
エミューは肉も卵も有用な鳥なので、(行ったことはありませんが)きっと観光エミュー牧場では、いろいろなエミュー料理が供されていることでしょう。
ただ、掲載の卵は食品ではなくて、最初から殻だけを飾り物として販売していました。一方の端に小さな穴が開いていて、そこから中身を吸い出したようです。ダチョウの卵は国産でしょうが、やっぱり同じようにして売られていました。
○わみわみさま
はじめまして。いつもありがとうございます。
卵の方は上に書いたような次第で、最初から中身が空っぽの殻だけです。
昔、「玉子で起き上がりこぼしを作ろう」というのが、よく子供向けの本に載っていて、玉子の尖ってない方の端にキリで穴を開け、そこからストローで中身を吸い出すという作業がまずあったのですが、多分あれの大がかりなことをエミューの場合も行っているのでしょう。でも人力では無理っぽいので(途中で気分が悪くなりそうです・笑)、機械を使っているのでしょうね。
_ S.U ― 2015年12月05日 14時08分24秒
派手に割ることなく中身を吸い出すことができるのですね。疑問が解けました。
そういえばこの間テレビで卵を手のヒラで覆うようにがっちり握って割ることはプロレスラーでもできないというのを実演でやっていました。他に、卵を割らずに落とす課題の技術コンテストもありますし、コロンブスの卵もありますので、卵は本当にパズルの卵です。
そういえばこの間テレビで卵を手のヒラで覆うようにがっちり握って割ることはプロレスラーでもできないというのを実演でやっていました。他に、卵を割らずに落とす課題の技術コンテストもありますし、コロンブスの卵もありますので、卵は本当にパズルの卵です。
_ 玉青 ― 2015年12月06日 10時43分18秒
時の流れと進化の仕組みが人間に与えたパズルですね。
_ わみわみ ― 2015年12月07日 02時31分35秒
玉青さま、ありがとうございます(前回はお名前を誤っしまってごめんなさい...」。エミューの卵は殻が厚そうですね。写真では成形した石のようにも見えます。昆虫の綺麗な卵もあるのでしょうか。調べてみたいなあと思います。
_ 玉青 ― 2015年12月07日 06時58分33秒
昆虫の卵も小さな造形美にあふれた世界ですね。
たしかファーブルも、それについて文章を書いていたと思います。
ぜひ探究されてみてください。
たしかファーブルも、それについて文章を書いていたと思います。
ぜひ探究されてみてください。
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えっ、牧場からということは食品として売っているのですか。
腐らないのですか。とりあえず冷蔵庫に入れて保存するのでしょうか。
関東には複数のダチョウ牧場があります。比較的近所にもありますが、どういうものなのかよく理解していません。