アストロノミア(前編) ― 2018年05月25日 06時50分31秒
近頃の報道に接して、驚きつつ心を曇らせている方も多いでしょう。
まさに、ニュース目に見ゆ泣けとごとくに…といった有様です。
それにしても、なんと薄汚い国になってしまったことか。
しかし、辛いときでも<日常>を守ることは大事ですから、記事を続けます。
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ゲームに寄せる関心は、このブログを始める前からありました。
当時、この分野の情報が非常に乏しい中、「天文アンティークとは、こういうものか!」と教えられた、NYのジョージ・グレイザー・ギャラリーのサイトで、『ASTRONOMIA』と題する美しいカードゲームを見て、ウットリとなったのが、そもそものきっかけです。
そんなわけで、天文趣味の世界から遠かろうが近かろうが、もはや私の中でゲームは「天文古玩的なもの」の一部となっていて、そこから足を洗うことはできません。
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ところで、この美しい「アストロノミア」。
リンク先のデータによれば、このカードゲームは、1829~31年にかけて、ロンドンのF. G. Moon という版元が出したもので(版元の名前がまたいいですね)、絵師はHenry Corbould、彫師はPerkins & Bacon だと書かれています。
この絵師と彫師についてさらに検索したら、この顔ぶれは、世界最初の切手として有名な、「ペニー・ブラック」(1840年)の原画と彫版を担当した面々と同じでした。その意味で、このゲームはとびきり美しいばかりでなく、英国らしいゆかしさも兼ね備えた逸品です。(なお、Perkins & Bacon というのは、個人名というよりも、この両者が興した「Perkins, Bacon & Co,」という会社名のようです。)
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思う念力岩をも通すと言いますが、その後、尋常ならざる努力をして、私はこのゲームを手に入れました。今から2年前のことです。そのときの自分は、きっと何か書いているだろうと思って探したら、果たして下のようなバカバカしい文章を書いていました。よほど嬉しかったのでしょう。
■戦国乱世を生きる
ここに出てくる「オークション」は、いつものeBayではなくて、イギリスのオークションハウスが主催する、本物のライブ・オークションです。そんなものに参加するのも初めてだったし、参加に当たっては、事前にパスポートのコピーを提出させられたり何だりで、いろいろ面倒な手続きがあったのですが、面倒くささも何のその、とにかく万難を排してその場に臨み、そして「You Won!」の文字を目にしたのです。これは嬉しくて当然で、バカな文章を書いた自分を、あえて許してやりたいです。
あれから2年、大河ドラマも「真田丸」から「西郷どん」になり、時代の様相も変わりましたが、遅ればせながら<逸品>を登場させます。
(この項つづく)
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