ある数寄者の部屋2008年08月02日 17時32分27秒

■BRUTUS No.644 特集「博物館♥ラブ」

東大総合研究博物館の紹介記事あり、と耳にして買いに走りました。
圧巻は、先日の「鳥のビオソフィア」展の目玉、「鳥類学者の小部屋」を超広角で撮った見開き写真。あの日の記憶が細部までよみがえります。

上の写真は、東大を根城にヴンダーカンマー趣味を鼓吹してきた、同博物館教授・西野嘉章氏の研究室。古色のついた棚、机、それらを囲繞するオブジェ群が目を引きます。

意外にあっさり片付いている印象もあります。個人的には、もっと山のように古物が集積する中で、眼光ケイケイとしてらっしゃると素敵なんですが、それは私が氏の「作品世界」と生身のご当人を混同しているせいかもしれません。

記事中、氏は「展覧会というのはおもてなしの空間だと思うんですよ。〔…〕つまりは、お茶会の世界に近いかな…」と語っていますが、展覧会にはあくまでも非日常の高揚感が必要なわけで、常時そんな雰囲気に身を浸したいと思うのは、大いなる心得違いなのかも。

されど数寄の心止みがたく―。今日もせっせと「ひとり驚異の部屋」展の企画を練り、唯一の観客として足を運ぶ日々です(←病気かも)。

(他愛ない話ですが、この雑誌をパラパラ見ていた息子が、「この部屋、お父さんの部屋みたいだね」と呟いたのが一寸嬉しかったです。キミ、イイコト言ウネ。)

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