あの頃、あの棚の上に、地学模型がたしかにあった2012年04月30日 19時44分18秒

昨日、買った物が部屋に置けないということを書きました。
先日登場した植物構造模型なども、部屋の中には置くスペースがないので、ふだんは押入れに入っています。

そうしたものは結構多くて、今では押入れの中が理科準備室状態ですが、中でも場所ふさぎなのが、以前まとめて購入した地学模型の類。





ずっとしまいっぱなしなので、彼らとまともに対面したのは、荷物が届いて荷ほどきしたときと、この写真をとったときぐらいでしょう。となると、何のために買ったのか不審に思われるでしょうが、いつかこういうものを棚にずらりと並べて、自分だけの古びた理科室を作りたいという夢があるのです。


小学校名が出てしまっていますが、今となっては特に迷惑を感じる方がいるとも思えないので、そのままにしておきます。ちなみに、日土(ひづち)小学校は愛媛県にある学校で、建築の世界では、戦後の木造モダニズム建築を代表する作例として有名だそうです。


理振法準拠のラベルが頼もしい。

   ★

昭和45年といえば、何を隠そう私が小学校に入った年で、これと同じものが我が母校にあったとしても、おかしくはありません。実際、同じかどうかは分かりませんが、理科室の棚に地層の模型が鎮座していたのを、今でもはっきり覚えています。

これらの品は、作られてからまだ半世紀も経っていませんし、素材も樹脂をふんだんに使っているので、理系アンティークとしては辛い点を付けざるを得ませんが、でもこれは他人様にとっての価値はどうでもよくて、自分自身が思う存分郷愁にふけるための品です。

私の場合、野外の鉱物や地層よりも、こうした地学模型や岩石標本から、地学への興味が芽生えているので、やはり自分は「理科」よりも「理科室」が好きなのだなあ…とつくづく思います。

(地学模型の話題、さらにつづく)

コメント

_ S.U ― 2012年05月02日 06時53分14秒

こういうのはなつかしいですね。

 風薫る連休の谷間、校舎の窓から遠くを見てまぶしい日差しをうらめしく思っていると、担任の先生がなにやら大きな教材を理科準備室から運んで来ました。みんなのねぼけ眼が思わずパチッと開いて視線がそちらに集まります・・・

_ 玉青 ― 2012年05月03日 17時38分33秒

まあ、生徒も先生もご苦労なことですが、連休中、虫捕りに行く約束をしていたクニちゃん、タカシ、コースケの3人組が、遠くの崖に見える地層を前にして、新たな自然界への興味を掻き立てられたとすれば、先生が重たい思いをして、さらに長広舌をふるった苦労も報われることでしょう。

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