戦前の少年向け鉱石標本(3) ― 2007年12月22日 19時20分39秒
コメント
_ れいこ ― 2007年12月22日 23時37分34秒
スイシャウ、ハウカイセキ、クワカウガン…惹き付けられる響きですね。昔の教材や教科書の類には、言葉で上手く言い表せませんが、魅力を感じます。矢張り、過ぎ去った時間と空気を帯びているからでしょうか。
_ 玉青 ― 2007年12月23日 08時45分55秒
過ぎ去ったものというのは、それだけで浄化され、美しく感じられますね。(もっとも、過去に属することでも、戦争被害の記憶などというのは決して美化されることがありませんが、それは過ぎ去ることがなく、当事者にとっては常に「現在」だからなのでしょう。)
ところで、現代の我々は、旧字・旧かなの魅力を涼しい顔をして語りますが、当時の生徒さんは実に大変だったでしょうねえ。こうしたことは、やはり「遠くにありて思うもの」の類なのでしょう。
ところで、現代の我々は、旧字・旧かなの魅力を涼しい顔をして語りますが、当時の生徒さんは実に大変だったでしょうねえ。こうしたことは、やはり「遠くにありて思うもの」の類なのでしょう。
_ S.U ― 2007年12月23日 09時29分53秒
中学校だったかで、理科の先生に「日本は、資源の乏しい国だが、出る鉱物の種類は多い。
しかし絶対量が少なくてあまり実用にはならん。いわば標本箱である。」と教わったことを
思い出しました。
国会図書館のwebを見てみますと、昔から多くの鉱物学の教科書が出されていたようです。
「ハウカイセキ」や「ミャウバン」のたぐいにご関心のある方は、
国立国会図書館近代デジタルライブラリー検索画面
http://kindai.ndl.go.jp/BISmplSearch.php
で、自然科学→地質学→岩石・鉱物 をご参照ください。
たとえば、90. 戦勝国少年公園の友. 上編(明38)は、鉱物好きの少年が、鉱物をもとめて
日比谷公園ほかに出かけるという出色?の内容です。
しかし絶対量が少なくてあまり実用にはならん。いわば標本箱である。」と教わったことを
思い出しました。
国会図書館のwebを見てみますと、昔から多くの鉱物学の教科書が出されていたようです。
「ハウカイセキ」や「ミャウバン」のたぐいにご関心のある方は、
国立国会図書館近代デジタルライブラリー検索画面
http://kindai.ndl.go.jp/BISmplSearch.php
で、自然科学→地質学→岩石・鉱物 をご参照ください。
たとえば、90. 戦勝国少年公園の友. 上編(明38)は、鉱物好きの少年が、鉱物をもとめて
日比谷公園ほかに出かけるという出色?の内容です。
_ 玉青 ― 2007年12月24日 16時54分07秒
>>Uさま
このデータベースの存在は知りませんでした。ご教示ありがとうございました。まったく驚きです。こういうものは、今後ますます使い勝手が良くなって、遠からず調べ物のスタイルはすっかり変ることでしょう。
ときに、お教えいただいた『戦勝国少年公園の友』(明治38)。
何ですか、これは(笑)。こんな大怪作があったんですねえ。
(このコメントをご覧の方のために、あらましを言うと、とある日曜日に、兄・日出男、弟・清次郎、妹・朝子(ちょうこ)のきょうだいが散歩に出かけ、都内各所に使われている石材に目をとめつつ石談義をするという、それ自体奇怪な設定です。名前を見ればお分かりと思いますが、これは日本が兄貴分となって、清・朝鮮を教え導くのだという、一種のプロパガンダ本です。途中からは清次郎の友人、西蔵君(=チベット)、安南君(=タイ)も登場します。そして一行に付き従う下男の名前が「露助」。何をかいわんや、という感じですが、作者もさすがに設定に無理を感じたのか、会話体で綴るのがまどろっこしくなったのか、途中から突然登場人物が消えて、教科書風の叙述が延々と続くのもご愛敬。)
このデータベースを縦横に使いこなすと、いろいろ面白い発見がありそうです。
**********
「日本は鉱物の標本箱」という先生の話、大いにうなずきました。
そういえば、日本を箱庭に喩えた人もいたような…。
このデータベースの存在は知りませんでした。ご教示ありがとうございました。まったく驚きです。こういうものは、今後ますます使い勝手が良くなって、遠からず調べ物のスタイルはすっかり変ることでしょう。
ときに、お教えいただいた『戦勝国少年公園の友』(明治38)。
何ですか、これは(笑)。こんな大怪作があったんですねえ。
(このコメントをご覧の方のために、あらましを言うと、とある日曜日に、兄・日出男、弟・清次郎、妹・朝子(ちょうこ)のきょうだいが散歩に出かけ、都内各所に使われている石材に目をとめつつ石談義をするという、それ自体奇怪な設定です。名前を見ればお分かりと思いますが、これは日本が兄貴分となって、清・朝鮮を教え導くのだという、一種のプロパガンダ本です。途中からは清次郎の友人、西蔵君(=チベット)、安南君(=タイ)も登場します。そして一行に付き従う下男の名前が「露助」。何をかいわんや、という感じですが、作者もさすがに設定に無理を感じたのか、会話体で綴るのがまどろっこしくなったのか、途中から突然登場人物が消えて、教科書風の叙述が延々と続くのもご愛敬。)
このデータベースを縦横に使いこなすと、いろいろ面白い発見がありそうです。
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「日本は鉱物の標本箱」という先生の話、大いにうなずきました。
そういえば、日本を箱庭に喩えた人もいたような…。
_ 青星 ― 2008年02月21日 20時53分19秒
はじめまして。
これの窯業バージョンを見かけました。
長石(5種)、土などとりあえず白づくしな45種が二段の箱に入っていました。
ミニ瓶含有率、かなり高し。
入手しようか悩みましたが、あまりに痛んでいた(虫ー!)ので断念しました・・・。
これの窯業バージョンを見かけました。
長石(5種)、土などとりあえず白づくしな45種が二段の箱に入っていました。
ミニ瓶含有率、かなり高し。
入手しようか悩みましたが、あまりに痛んでいた(虫ー!)ので断念しました・・・。
_ 玉青 ― 2008年02月21日 22時16分27秒
青星さま、はじめまして。
窯業素材のセットですか、それは珍品ですね!少なくとも私はまだ同様の品を見たことがありません。(虫ー!は残念でした。)
理科教材か、はたまた産業教育用の教材か、いずれにしても、窯業が日本の花形輸出産業だった時代を物語る資料なのでしょう。
瀬戸も有田も今は大変なようですが、学校教材にも栄枯盛衰、教材も世につれ…ということを感じます。
窯業素材のセットですか、それは珍品ですね!少なくとも私はまだ同様の品を見たことがありません。(虫ー!は残念でした。)
理科教材か、はたまた産業教育用の教材か、いずれにしても、窯業が日本の花形輸出産業だった時代を物語る資料なのでしょう。
瀬戸も有田も今は大変なようですが、学校教材にも栄枯盛衰、教材も世につれ…ということを感じます。
_ 青星 ― 2008年02月23日 11時35分38秒
虫を乗り越え、『窯業原料標本』購入してしまいました。
なんと焼成前→焼成後のビフォーアフターセットでした。
産地表記には”支那香港”や”南満州蓋平付近”などあり、この標本が現役だった時代がうかがえます。
なんと焼成前→焼成後のビフォーアフターセットでした。
産地表記には”支那香港”や”南満州蓋平付近”などあり、この標本が現役だった時代がうかがえます。
_ 玉青 ― 2008年02月23日 18時02分03秒
おお、買われましたか!
外地の原料まで網羅しているとは、なかなか力が入っていますね。
焼き物マニアは、土味による鑑定を確かならしめるために、釉薬のかかっていない糸底を凝視したり、必死に陶片を集めたりするらしいですが、そうした人にとっても、非常に貴重な資料かもしれませんね。
外地の原料まで網羅しているとは、なかなか力が入っていますね。
焼き物マニアは、土味による鑑定を確かならしめるために、釉薬のかかっていない糸底を凝視したり、必死に陶片を集めたりするらしいですが、そうした人にとっても、非常に貴重な資料かもしれませんね。
_ o・j ― 2008年03月02日 17時25分07秒
はじめまして。このようなものは珍しい産地のものがたくさん入っていていいですね。ところでこのような昔販売されていた標本はどのようなところで手に入れられるのでしょうか?。教えて下さい。
_ 玉青 ― 2008年03月02日 19時54分48秒
o・jさま、はじめまして。
こういう古物は、ちょっと前まで相場らしい相場もなく、偶然に任せて入手するしかなかったと思いますが、今ではネットオークションという便利なものができて、自ずと適正価格も定まってきたように思います。基本的にそう高いものではありません。
一度Yahoo!オークションあたりでご覧いただければと思います。
こういう古物は、ちょっと前まで相場らしい相場もなく、偶然に任せて入手するしかなかったと思いますが、今ではネットオークションという便利なものができて、自ずと適正価格も定まってきたように思います。基本的にそう高いものではありません。
一度Yahoo!オークションあたりでご覧いただければと思います。
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