星とまつりごと2016年07月10日 11時26分58秒

広大な宇宙を相手に、研究に余念のない天文学者たち。
彼らは、ちっぽけな惑星の、ちっぽけなエリアに棲息する、ヒトという生物種のディテール、すなわち政治のことなんて眼中にないかというと、そんなことはなくて、むしろ、天文学と政治は密接な関係の下、長い歴史を歩んできました。

天文学は常に為政者に影響を与え、また翻弄されてきました。
ケプラーだって、ガリレオだって、渋川春海だってそうです。
星を祭るのも、昔は文字通り「まつりごと」の一環だったわけです。

今だって、天文学のプロジェクトが、いかに時の政府の思惑に左右されるか、その内実はつぶさに知りませんが、研究の予算取りこそプロジェクトリーダーの才覚であり、政治手腕の振るいどころであるのは間違いないでしょう。

試みに、「astronomy politics」で検索すると、ざざーっと大量のページがヒットします。(今日現在トップに表示されるのは、ブラウン大学(米)のJ.M. Steeleという人が書いた、ずばり「天文学と政治(Astronomy and Politics)」という文章です。)

もちろん、私はアカデミックな天文学とは無縁のところで、天文を冠したブログを書いているだけのことですが、そうであればなおさら、水に浮く木の葉の如く、政治に翻弄され、その帰趨に気を揉んでも許されるのではありますまいか。

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…というようなことをわざわざ書くのは、やっぱりあんまり政治向きのことを書くと、このブログの「風趣」――そんなものがあればの話ですが――を損ねるのではないかと、若干気が咎めるからです。でも、大事な選挙の時ぐらいは、おぼしきことを言わないと腹が苦しくなるので、諸賢是ヲ諒トセラレヨ。

では投票に行って来ましょう。