アンティーク望遠鏡(3)…昔のカタログから(その1)2006年04月30日 07時20分02秒


ここしばらくの間、アンティーク望遠鏡のことを続けて書いていますが、基礎資料となる素材をここに蓄積しておくと何かと便利ですので、これから何回かにわたって昔のカタログから当時の天体望遠鏡のスペックと価格を転記しておこうと思います。

このカタログは、J. H. Steward 社(ロンドン)の1923年版のものです。
カタログによれば、同社は「70年の歴史を持つ」とあるので、1850年頃の創業でしょう。有名メーカーとは言いがたいですが、中堅どころの品揃えを見ておくことにもそれなりの意味があると思います。

1923年というと、わりと近い過去のようにも感じられますが、中身のほうはどうも19世紀そのままという感じで、そのこと自体、望遠鏡マーケットの歴史的実態という点から興味深く感じます。

逆に言うと、19世紀の望遠鏡として、現在アンティークマーケットに流通している品には、もっと新しい品が混ざっているのではないか?という気も強くします。


■書誌的データ(カタログ記載による)

CATALOGUE of Field Glasses, Telescopes & Astronomical Apparatus

J.H.STEWARD, LTD.,

Opticians and Instrumental Makers to the British and Foreign Goverments: and the National Rifle Associations of Great Brirain, India and the Colonies.

406, STRAND, and 457, WEST STRAND, LONDON, W.C. 2


(この項つづく)

コメント

_ Akiyan ― 2006年04月30日 12時12分10秒

管理人様、こんにちは。
私は、ニコン研究会の会員で、工業用ニッコールレンズを研究して
いる者です。
野尻抱影先生の天体望遠鏡について、五藤斎三氏と青空詩人永井叔
を結びつけて考証中です。
ご教授お願いしたいことがありますので、メールいただけないで
しょうか。よろしくお願い申し上げます。

ニコン研究会
RED BOOK NIKKOR AID INTERNATIONAL
Akiyan

_ 玉青 ― 2006年04月30日 19時42分47秒

Akiyanさま

お尋ねありがとうございました。

野尻抱影氏は当然このページでも避けて通れないテーマであり、氏に関わることと伺えば大いに興味をそそられます。

先ほど別便にてメールを差し上げましたので、そちらもご一読ください。よろしくお願いいたします。

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