秋の夜の幻燈会(2)2009年11月16日 21時32分48秒

(↑春川さんによる試写の光景)

幻燈会が催されたのは天長節、すなわち今の文化の日です。
夕刻5時半から、大勢の友達を集めて、待ちに待った幻燈会のはじまり、はじまり。
映し手は春川さん、説明はその相棒・秋山さん。

「これから、幻燈会を始めます。絵も器械も手細工でありますから、不十分なのはお許しを願います」。

まず最初は「野菊の小花と、その解剖図」。
菊科植物の構造についての講釈が滔々と弁ぜられます。

お次は「土を深く掘りさげた処を、二人の少年が見てる絵〔…〕、これは、地質学を学びたいと思ふ、春川さんと僕が、田端の停車場(すていしょん)に往って、土を取ッた、跡を見てゐる様であります」。秋山さんは、「地久百万年」と称して、地層の蘊蓄を存分に語ります。「山に遊んだ時など、地質のことが幾らか分ッて居ると、一層面白みが深いでせう」と話を結ぶと、「皆、手を拍ッてパチパチパチ」。

その後、光学談義が一くさりあり、さらに皆で影絵遊びをしたり、音声について議論したりで、「幻燈会万歳」!と叫んで散会したのが、ようやく夜の十一時ころ。楽しい理科の夕べも、ついにお開きとなりました。

随分と夜更かしな小学生たちですが、こういう公許された夜遊びがあるのは、ちょっと羨ましいですね。(…そう言えば、私自身、幼児の頃に「今日は夜まで遊んでいい日だよ」と言われて、近所の子供と戸外で夜遊びをした記憶がかすかにあります。そういう風習が昔はあったんでしょうか?)