機械仕掛けの水族館2016年08月17日 06時34分27秒



昭和戦前のエンゼルフィッシュ時計(金魚時計)を模したリプロ製品。
現代の中国で大量に作られているものです。

オリジナルのエンゼルフィッシュ時計は、機械部分がカバーされていて見えませんが、リプロの方は、あえてそれを見せることで、一種の景色を作っています。


仔細に見れば、たしかにいろいろ弱点はあります。
手前のごつい歯車は、単に見かけだけで、時計としては機能していないように見えますし、


上部の3つの歯車は、安手のプラスチック製です。


それでもゼンマイを巻けば、上の2匹は秒針代わりに回旋を始め、


下の1匹は盛んに身をくねらせて、時の流れの中を元気よく泳ぎだします。

   ★

緑の色ガラスも涼し気で、全体のチープさは玩具めいた気安さに通じます。

カルピスを飲みながら、あるいはガリガリ君を齧りながら、こんなものをぼんやり眺めて一日を過ごす…というのが、正しい夏の過ごし方ではなかろうかと思います。