ビトー三体天球儀2006年07月11日 04時58分36秒

これは『月刊天文』の読者なら見覚えがあるでしょう。時々誌上に広告が出る「ビトー三体天球儀」(岐阜・尾藤製作所)です。

空の部分はペイルブルー、地平線下はエメラルドグリーンの上品な配色です。球体以外は金属製で、そう安っぽい感じはしません。余分な装飾はいっさいなく、むしろその「教材っぽさ」が魅力の品。理科室のひんやりした空気を思い出します。

明かりを落とした部屋の中で、これをゆっくり回していると、本当に自分が球体の中心に立って星空を見上げているような錯覚を覚えます。

最近は凝ったプラネタリウムソフトも多いですが、そこは平面の悲しさで、空全体を眺めるには、この素朴な装置のほうがずっとリアルなイメージを提供してくれます。恥ずかしながら、私はこれをクルクル回してみて、初めて黄道の意味、季節ごとの星座の移り変わりが納得できました。