「骸骨 (がいこつ)」 が窓から外をのぞいています!2010年07月03日 07時44分54秒

理科準備室に人目を避けて置いてあった人体の骨格模型(骸骨の模型)が、
ある日突然理科準備室の窓から外をのぞいていました。


骨格模型を動かした犯人は、いったいだれでしょう。
理科準備室には子どもだけでは入れないので、
子どもたちが動かせるはずはなく、また、教職員に聞いても知らぬ、存ぜぬ。
骨格模型が自ら動くわけもなく、犯人捜しは今も続いています。 (2009年9月22日)

  ■   □   ■

京都市東山区にある新道小学校のサイトより。
リンク先には別テイクの画像もあります。

何とも素敵な学校ですね。そして素敵な記事です。
「骸骨」が窓から外をのぞいています!
…と声に出して読むと、いっそう良い感じです。

それにしても気がかりなのは、捜査の行方。
(私の推理では○○○○○○の仕業だと思うんですが…)


コメント

_ かすてん ― 2010年07月04日 22時07分27秒

>私の推理では○○○○○○の仕業だと思うんですが…

天文古玩の記事も、新道小学校の記事も楽しく読みました。しかし、○○○○○○が気になって気になって。玉青さんの推理を教えて下さい。

_ 玉青 ― 2010年07月05日 07時32分40秒

「此の事件は、密室で起きた、いわば不可能な事件です。僕も現場を見せてもらって、いろいろ調べました。骨格模型の台車にコロが付いていて、それが何かの拍子に動いたんじゃないかとも思いました。何せあの旧校舎は床がひどく傾いていますからね。でも駄目なんです。ええ、確かにコロは付いていましたが、すっかり軸が錆びついて、まともに回らない状態でした。教職員への聞き込みの結果も、記事の通りです。誰も知らないと言うばかりです。」

私はここで言葉を切ったが、明智は髪をモジャモジャやりながら、黙って聞いているばかりだった。

「そんな中で僕は、ある1つの可能性に気付きました。あらゆる状況を矛盾なく説明できる唯一の可能性に。それに、調べてみたら「彼」にはアリバイがなかった。そう、あの“記事の書き手”には…。」

私はこういって、どうだとばかりに明智の顔を見た。さすがの彼も、今回ばかりは私にシャッポを脱ぐかと思われた。しかし意外なことに、彼はいきなりゲラゲラ笑い出した。

「いや、失敬。君の考えはなかなか面白いですよ。事件の記録者が犯人というのはね。確か先年、スウェーデンの作家がそんな探偵小説を書いて、世間をアッと言わせました。しかし惜しいことには、君の推理はあまりに外面的で、そして物質的ですよ。例の記事を書いた先生がどんな人柄か、その内面も調べましたか。異常な快楽を求めて愉快犯を気取るような性格かどうか。君にはそれくらいのことが推察できなかったのですか。」

私は明智の言葉にヒヤリとしながら、彼の言葉に耳を傾けた。

「君は現場を調べたと言いましたね。では、例の理科準備室のそのまた奥に、隠し扉があるのに気付きましたか。そして、あの学校の地下にあるという、広大な迷宮の噂についてはどうです。…この種の事件は、なにも今回が初めてではありません。旧校舎のそのまた先代の校舎の頃から、あの場所では、つまり理科室では怪奇な事件が繰り返し起きているのです。」

私には明智が何を言っているのか、もはや理解できなかったが、彼の舌はさらに奇怪な話を続けた。

「君は京都の歴史に詳しいですか。実は、あそこには昔、京都舎密局の外局が存在しました。御雇外国人ワグネルと、島津製作所の初代・島津源蔵が奇怪な化学実験を繰り返したと噂される場所です。ワグネルが極東の地まで来て研究していたのは、不老不死の霊薬でした。そして彼の実験は半ば成功し、半ば失敗した結果、彼は恐るべき怪人の姿となって、今もあそこで生き続けているのです。そう、すべては“理科室の怪人”の仕業ですよ。」

明智の目が狂気のごとく光り、その光に打たれた私は崩れるように気を失ってしまった…。

_ かすてん ― 2010年07月06日 09時20分44秒

うわあ〜、○○○○○○の裏にこんな物語が隠されていたとは。どこからどこまでが事実でどこからが妄想なのか、曖昧な境界の心地よさを感じる玉青さんの推理でした。

_ 玉青 ― 2010年07月06日 20時00分00秒

真実は “校長センセイ” かもしれず、骸骨は現実と幻想の境界領域を、今日も移動し続けるのでした。。。

_ かすてん ― 2010年07月06日 22時37分33秒

今夜は玉青さんのこの記事をネタに、本題と関係ない話を書かせていただきました。

_ S.U ― 2010年07月06日 23時23分16秒

あたしゃ単純に「ザシキワラシ」くらいに考えておりました。

_ 玉青 ― 2010年07月07日 07時10分50秒

○かすてんさま
記事を拝見しました。コメントはそちらに…

○S.Uさま
ザシキワラシ!今度こそ明智探偵もシャッポを脱ぐことでしょう(笑)。

_ れい ― 2011年09月18日 19時14分52秒

赤身+骨の標本についてすごく興味があります
メーカーなど詳しくわかれば教えてください
人体模型好きの小学生です

_ 玉青 ― 2011年09月18日 20時14分44秒

れいさん、こんばんは。
いやあ、「人体模型好きの小学生」ですか。実に頼もしいですね。
ぜひ、人体模型をきわめてくださることを希望します。

さて、ご質問の「赤身+骨」タイプですが、今でもあると思って探したんですが、なかなかそれらしいものがないので驚きました。

昔はいろいろなメーカーが作っていたと思いますが、あまり教育現場(先生たち)には歓迎されなかったみたいですね。やっぱり骨なら骨で、全体が骨のほうが、人体の構造が分かりやすいし、説明もしやすいからでしょう。そんなわけで、今では完全な「赤身+骨」のタイプは作られていないようです。

今でもあるのは、たとえば京都科学が作っている下のようなタイプです。

http://www.kyotokagaku.jp/appli2/contents.php?action_record&code=11001-100

頭の部分だけ骨になっているタイプで、ほとんど「赤身」と言ってもいいものですが、にたようなものは外国メーカーでも作っています。

http://www.anatomywarehouse.com/23-part-deluxe-female-muscle-figure-anatomy-model-1029

れいさんが望むものとはちょっと違うかもしれませんが、今ある製品から選ぶとこんな感じになってしまいます。

_ れい ― 2011年09月19日 18時30分18秒

お返事どうもありがとうございます。
やっぱり赤身+骨はめずらしいんですね。
とてもおもしろいブログこれからも楽しみにしています。

_ 玉青 ― 2011年09月20日 21時53分26秒

ええ、今後ともよろしくお願いします。
人体模型以外でも、何でも気楽にコメントしてくださいね。

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