顕微鏡の話(その4)2007年06月17日 08時18分25秒

すぐ話が脱線していってしまいますが、デロールの顕微鏡について書いている途中でした。

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この顕微鏡は、「19世紀デロールの余香を伝える品」であるという点が、何といっても最大のアピールポイントですが、他にもいろいろな「オマケ」が付属しているのも楽しく、興味深い点です。

箱の中には、接眼レンズや対物レンズといった本来の付属品に加えて、昔の持ち主が買い揃えたらしい古い器具がそのまま残されていて、扉を開けると即往時のナチュラリストの机が現出するというか、彼の体温と息遣いまでも感じられるようです。

それにしても―。
まさか21世紀になって自分の愛機が極東まで運ばれるとは、持ち主はよもや思わなかったでしょう。しかも、インターネットなるもので、衆目にさらされようとは。そのことを知ったら、彼は果たして何と思ったでしょうか。そしてまた、さらに100年後にこれを所有しているのは一体誰なのか…?時の流れの不思議さを思わぬわけにはいきません。(ちなみにこの品は、ベルギーの業者から購入しました。)

これら愛らしい小物たちは、また折りを見て個別にご紹介します。