赤の書…金彩の天文台2016年02月20日 17時46分58秒

先ほどから雨脚が強くなってきました。
ザザッ…ザザッという音を聞きながら、今日も天文古書の話題です。


昨日の青金の表紙に正面から対抗し得るのは、この朱金の本ぐらいですが、これは9年前に既出(http://mononoke.asablo.jp/blog/2007/05/27/)。でも、そのときは、自前の写真でご紹介できなかったので、今日は9年ぶりに再登場してもらうことにします。


■Edmund Weiss,
 STJERNHIMMELN I BILDER: Astronomisk Atlas
 Oscar Lamm, Stockholm, 1888

ドイツ語の原題は『Bilderatlas der Sternenwelt(星界の絵地図)』といい、これはそのスウェーデン語版です。


各地の天文台をモチーフにした表紙絵は、ドイツ語版と共通ですが、ドイツ語版のカラーリトグラフに対し、スウェーデン語版では豪華な金蒔絵風のデザインを採用しています。


こんな風にドームの「穴」から、ぬっと望遠鏡が突き出ることは現実にはありませんが(筒先は常にドームの中にあって、開閉式のスリットごしに空を観測します)、子供たちにとっては、この方が天文台らしく感じたかもしれません。

以下、いくつかサンプルページ。

(土星)

(1858年のドナティ彗星)

(北天星図)

スウェーデン語はさっぱりでも、挿絵の美しさだけでも十分愛蔵するに足る本。

   ★

おまけ。こんなふうにライティングを変えると、また印象が違って感じられます。



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