ジョバンニが見た世界…銀河のガラス模型(5)2010年06月12日 09時43分26秒

明日はいよいよ「はやぶさデー」ですね。
何となく落ち着きませんが、あわてず騒がず記事の方を続けます。

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この「ジョバンニが見た世界」という企画は、「現実に存在するアイテムで銀河鉄道の世界を再現する」ことが目的なので、創作めいたことは御法度です。しかし、この銀河のガラス模型については、現実世界に見出すことが望み薄なので、数寄心から(←大げさ)試作してみました。

最初は、透明硬化樹脂と銀ラメを使って、小林氏のモデルのようなものを作ろうと思ったのですが、技術がないし、費用もかかりそうだったので断念。既存のものを組み合わせて、何とかそれらしくできないかと思って注目したのが、昨日の松田氏のモデルなのです。

松田氏のモデルの良い点は、両凸レンズを使わなくも済むところ。大きな両凸レンズで、しかも曲率が大きいもの(=分厚く盛り上がったもの)は、あまり使い道がないせいか、探してもなかなか見つかりません。しかし、松田氏のモデルならば、とりあえず片面だけ凸ならばOKなので、ジャンク品でそれっぽいものが手に入りそうです。


実際に私が買ったのは、片面凹、片面凸のレンズで、元は照明機器に使われていたものだろうと思います。直径は大きければ大きいほど良かったのですが、とりあえず16センチ径で満足することにしました(それでも相当重いです)。

木枠は、東急ハンズで買った、24cm径の円形と八角形の板に穴開け加工をしてもらい、両者を接着して、適当に塗装しました。2枚の板を貼り合わせたのは、単にレンズの厚みに合わせるためですが、結果的に装飾性が増した感じです。

銀の粒はどうしようもないので、レンズの下に星の写真を敷いて、雰囲気だけ味わうことにします。探してみたら、アメリカで1950年代に市販されていた天体写真の中に、ヘルクレス座の球状星団(M13)を写したものがあって、サイズ的にぴったりでした。シートサイズはA3よりもさらに大きい、大判の写真セットです。当時のSky & Telescope 誌の広告を見ると、パロマー山天文台などで撮影された、この手の写真が盛んに売られており、これもその1枚でしょう。


以上の素材を組み合わせると、こんな感じ。


木枠からのレンズの盛り上がりもたっぷりとしています。


そっと覗けば、ガラスの海の底に、漆黒の空と一面の星!


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たぶん、これは賢治がイメージしたものとはだいぶ違うでしょう。
ですから、これはあくまでも「参考出品」という位置づけです。