プレ=アポロ時代の月球儀(その2)2007年07月18日 21時17分19秒

(↑クリックで拡大します。中央付近に注目。)

こうして首尾よく落札し、待つことしばし。きっちり梱包されて、無事アメリカから届きました。
球径30センチ(12インチ)サイズというのは、日本の住宅事情からすると(その中でもさらに狭隘な我が家ではなおさら)、かなり大きく感ぜられます。

表面には、肝心の地形が分らないほど、びっしり地名が書かれています。目をこらすと、地名にまじって過去の探査機の着陸地点も表示されています。

月球儀の時代判定では、これがいちばん肝心。(月球儀自体は18世紀には既にありましたが―例えば1797年製のジョン・ラッセルの月球儀 http://www.mhs.ox.ac.uk/presspack/pictures.htm ―、普通に手に入る月球儀は、戦後の宇宙開発競争の時代の産物なので。)

で、じっくり見ると、おや?レインジャー8号(1965)やら、サーベイヤー5号(1967)やらにまじってアポロの文字が。さらによく見ると、アポロ12号(1969年11月)の着陸地点はありますが、アポロ13号(1970年4月)のそれは 「予定 "proposed" 」となっており、結局作られたのは69年末~70年初頭だと判明しました。(ちなみに、月面初着陸は1969年7月のアポロ11号です。)

それにしても何故? GGGのデータベースも完璧ではないのか??

よくよく考えれば、”published by Benefic Press”となっているのが曲者で、調べてみると、ベネフィック・プレス社は、1950年代の末から児童書や科学書を手がけている出版社で、ちょうど商売をたたんだWC社から販売権を買い取ったか何かして、WC社が営業を停止したあとも、同社の名義で地球儀を売っていたのだろうと想像します。

まあ、これはこれで貴重な時代の証人には違いないんですが、期待が大きかっただけに、ちょっと残念。。。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック